8月27日 和歌山県田辺市・紀南文化会館で「カルメン」本番

いつもフィオーレ・オペラでお世話になっている藤原歌劇団の須藤慎吾先生が、故郷の田辺市での開催を企画され、かつエスカミーリョ役と演出を担当された本格的なオペラ公演に、私どもフィオーレ・オペラ合唱団も参加すべく、田辺に行ってまいりました。

6月25日の千葉商大カルメンの時には時間の関係でカットした部分も全部歌います。田辺では子供達も含め、市民のみなさまが1月から練習を重ねておられて、私たちが合流すれば総勢70名を超える大合唱になるのです。それを楽しみに、私たちは私たちで練習をしておりました。

本番一週間前の8月19日には、私たち東京組は、市川のヤマザキクリエイションセンターLLCホールにて、本番さながらの衣装をつけて、オーケストラにも伴奏いただきながら、公開リハーサルを行いました。リハーサルにも関わらず沢山のお客様がお越しになり、田辺行きを応援してくださいました。

8月25日にはソリストのみなさん、オーケストラのみなさんに加えて、私たち東京組も現地入り。初回の練習から、大人数になった時のスケール感や重厚感を楽しみました。特にびっくりしたのが子供たちの児童合唱の元気の良さ。彼らの声を聞いて長旅の疲れも吹き飛ぶほど、さわやかな気分になりました。

合唱の人数が多くなると、表現の幅が広がる良い点もある反面、舞台への出はけに時間がかかったり、団員同士がぶつかる危険が高まったり、マエストロの指揮が見えづらくなる等の側面もあります。そういう困難な点を極小化すべく、2日間みっちり練習しましたし、合唱指揮の先生がマエストロの指揮に合わせて上方でペンライトを振ってくださることで、見えづらさを回避する策が採られました。

いよいよ8月27日本番。紀南文化会館大ホールは満席のお客様で埋め尽くされました。序曲から軽快な滑り出し。1幕の冒頭は男声合唱ですが、女性も市民役を演じます。赤ちゃんを抱く人、花かごを持つ人、おしゃべりをする人達、ジャンケンをする子供など、本場のオペラハウスさながらの演出がなされ、ツカミOKです。女性陣は、タバコ工場の女工として色気を振りまき、カッコいいカルメンに見事に翻弄される男性陣を笑ってたかと思うと、激しい喧嘩をおっぱじめます。この喧嘩の合唱はとても大変なのですよ。それも無事にクリアし、第二幕へ。冒頭で、小松原庸子先生率いるスペイン舞踊団による素晴らしいフラメンコが披露され、お客様の視線をくぎ付けに。そして待ちに待ったエスカミーリョ役の須藤先生の登場です。こんなに盛り上がった「闘牛士の歌」は見たことがない・・と思うほど、舞台上も客席も熱気に包まれました。大人数でのオペラというのは、一人一人が練習より少しずつ頑張ると、本番ではものすごいエネルギーになるんだということを目の当たりにしました。

最後の第四幕で冒頭にまたフラメンコの踊りが入った後、有名な「来たぞ、来たぞ、闘牛士」の合唱が始まります。合唱団は歌の合間に手やハンカチを振りながら歓声を振りまき、エスカミーリョが登場するところで、また会場の興奮がピークに達します。黄色いコスチュームに身を包み、超満員のお客様の前で歓声を浴びる須藤先生を見て、ああ田辺でカルメンができて本当によかったなと思いました。さらに、「長官様だ~(Place! place! place au Seigneur Alcade!)」の歌詞のところで、田辺市長の真砂様に舞台に登場いただくサプライズ演出には会場の皆さまも舞台上の合唱団も大喜び。

かくして3時間の演目のどこを切り取っても、見どころ満載の舞台になりました。オペラの楽しさ、素晴らしさが田辺のお客様にきっと伝わったと思います。この公演の様子は翌日の紀伊民報にも写真付きで採り上げていただきました。

▼迫力の舞台が観客魅了 市民参加で歌劇カルメン上演(8月28日 紀伊民報)

ということで田辺公演は無事終了。レセプションの後でホテルに帰る私たちを、田辺のみなさんが「viva viva~!」と歌いながら送り出してくださったことは、きっと一生の思い出になるでしょう。

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